完治のために末期がん治療を知る~タイトル
完治のために末期がん治療を知る~タイトル

新薬「オプジーボ」とロボット支援手術「ダヴィンチ」とは

 
末期癌克服への架け橋区切り線
 
ここでは最近新たに保険適用となりました、がん免疫療法で使用される新薬「オプジーボ(免疫チェックポイント阻害薬)」と、ロボット支援手術「ダヴィンチ」について詳しく記します。
 
  
免疫療法新薬「オプジーボ」イメージ

新薬「オプジーボ」

 
 

■薬価は高いが効果大!保険適用も!

 

免疫チェックポイント阻害薬として新たな薬が使用可能に

 
ガンの三大療法に次ぐ治療方法として確立されようとされているのが、現在は薬物治療のひとつに挙げられる[免疫チェックポイント阻害薬]です。2014年の「オプジーボ」の承認を皮切りに次々と新たな免疫チェックポイント阻害薬の有効性が証明されています。このような薬物療法と手術を組み合わせることで、予後が大きく改善することが期待されています。
 

2018年4月から薬価がさらにダウン!

 
薬価制度の抜本的改革により、免疫チェックポイント阻害薬の公定価格が2018年4月から大幅に減額されました。高額療養費制度を利用できることもあり、自己負担額内での支払いで済みます。
 
 
オプジーボ(免疫チェックポイント阻害薬)の副作用一覧

※オプジーボは薬品ですので、当然副作用があります


 
 

 
製品名     一般名       作用機序       適応(臨床試験中も含む)  国内の薬価
 
オプジーボ   ニボルマブ     抗PD-1抗体    非小細胞肺がんなど     27万8029円(100mg)
キイトルーダ  ペムブロリズマブ  抗PD-1抗体    非小細胞肺がんなど     36万4600円(100mg)
ヤーボイ    イピリムマブ    抗CTLA-4抗体  悪性黒色腫など       48万5342円(50mg)
バベンチオ   アベルマブ     抗PD-1抗体    メルケル細胞がんなど    19万2809円(200mg)
テセントリク  アテゾリズマブ   抗PD-1抗体    非小細胞肺がんなど     62万5567円(1200mg)
 
※高額医療費制度を使って自己負担額は減額されます。
※2018年4月から適用されている薬価をもとに算出したもの。免疫チェックポイント阻害薬は高額療養費制度を利用しないと、年間支払い額が、数千万円におよぶこともあります。
出典:「週刊ダイヤモンド」2018年3月17日号を元に作成
 
 

 
ガンの特効薬として注目されている新薬に、免疫の働きにブレーキがかからないようにする「免疫チェックポイント阻害薬」があります。
 
これは西洋医学の三大療法に次ぐ、4つ目の「免疫療法」といわれる治療に用いられる薬剤です。免疫療法は、人間の体に備わっている免疫力を高めて、がん細胞を攻撃するというものです。この作用が期待できる薬剤のひとつが「オプジーボ」です。「PD-1」という分子を標的にしてブレーキを邪魔するため、抗PD-1抗体と呼ばれています。
 
オプジーボは、2014年に日本で初めて承認された免疫チェックポイント阻害薬で、肺がん、腎臓がん、頭頸部がん、胃がんなどへの有効性が認められています。承認当時、オプジーボの薬価は100mg約73万円と高額でしたが、現在は約28万円にまで下がっています。なお、2018年3月現在、日本で承認された免疫チェックポイント阻害薬は上表のとおりです。

 
 

 

■患者の選択眼が求められるロボット支援手術

 

最先端のロボット支援手術は執刀医の熟練の技術が必要

 
10年ほど前から、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使ったロボット支援手術が日本で始まっています。しかし、保険適用がない自由診療であったため、患者の自己負担額は100万円以上と高額なものでした。それでも、人の手の動きに引けを取らないアームの曲げ方が可能になり、手ぶれ機能もついたので、緻密な手術もできるようになっています。ダヴィンチ手術の登場により、治療方法の選択肢が増えたといえます。
 

2018年4月から胃がんや食道がんでも保険適用に

 
2018年度から胃がんなどの主要なガンにおいてもダヴィンチ手術に保険が適用されるようになりました。高額療養費制度を利用すれば、自己負担額は10万~50万円ほどになります。
 
※2012年で前立腺がんに対する保険適用を境に、ダヴィンチ手術ブームが到来。2018年から主要がんにも保険適用されたため、今後ますます手術件数は増えていくでしょう。
 
ロボット支援手術「ダヴィンチ」

 
 
〇メリット
 ・傷口(5~12mm)が小さい
 ・手術中の出血が少ない
 ・体の機能温存が期待できる
 ・術後の痛みが少なく、回復が早い
 ・術後合併症のリスクが低い
 ・性格な患部の切除ができる
 
×デメリット
 ・手術を行う人に熟練の技術が必要
 ・併せ持つ疾患によって手術対象外であることもある
 
ダヴィンチ手術の傷痕

 
 

 
先進医療のひとつとして、現在再注目を浴びているものが「口ボット支援手術」です。手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った手術で、従来の腹腔鏡手術をさらに進化させて、患者の負担(侵襲)が少なくなるよう開発された、最新の低侵襲手術方法の事です。
 
現在再注目を浴びている理由は、以前から保険適用であった前立腺ガンと腎臓ガンに対する治療に加え、2018年4月から胃ガン、食道ガン、直腸ガン、肺ガン、縦隔腫瘍、膀胱ガン、子宮体ガンなども保険適用となったためです。
 
これにより、胃ガンにおいては、自由診療(全額自己負担)であった場合の200万円という医療費が、保険適用で10万~60万円(3割負担)ほどになりました。ここから高額療養費制度も利用できるので、実際の自己負担額は10万円ほどと一段と安くなります。
 
ダヴィンチ手術は、従来の腹腔鏡下手術で部分切除が困難であった場合や、腎臓ガンでの腎機能温存、前立腺ガンでは尿失禁や機能性障害などの合併症の軽減など、予後の良い治療方法のひとつとして選択肢になります。ただし、ロボット手術は経験豊富な執刀医がいる医療機関は人気であるため、希望者が多いのが現状です。

 
 

 
参考著書:がんのことが分かる本 
 
末期癌克服への架け橋区切り線

 

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